昨今不登校の児童生徒の割合は年々増加傾向です。
理由は色々ありますが、ざっくりとした理由は、
- コロナ禍で自分で勉強を進めた方がいいと思うお子さんが増えた
- 感覚過敏で通いにくい
- 発達障害の程度や有無が一般的に認知されるように
- 人間関係
- メンタルの弱さ
メンタルの弱さについては不登校に関係なく多少ある印象です。ただ、メンタルの弱さというよりも、理不尽に耐える必要性を感じずらくなっているというのもあります。時代時代で考え方や価値観が異なりますが、理不尽を耐え忍んでここまできた!という世代からすると、理由がわからない不登校のお子さんの場合、理由がわからずヤキモキしてしまうでしょう。
今回は簡単に不登校になった後の回復ステップから、どのような進路があるのかをまとめ記事として紹介します。
Contents
不登校になった!メンタル状態と流れ
すごくシンプルに流れを書くと、まずはお子さんの精神状態と実際の親御さんの行動を別々でわけで考えてみます。
お子さんのメンタル状態
- 鬱々としている、学校に行けなくてごめんなさい・死にたいなど
- 何もしたくない、部屋か家にずっとこもりきり スマホをいじったりする
- 平日昼間に外出しにくい、「学校に行ってないの?」と周りの人に思われるためストレス
- 落ちるところまで落ちたら躁鬱みたいにテンション高い時と低い時がある
- 睡眠障害や孤独感などストレスより自律性障害など現れる子もいる
結構暗いです。特に周りに対しての申し訳なさから自分を責めることがよくあります。学校に行けなくてごめんなさい、フリースクールに通うことになれば普通の子よりお金がかかってごめんなさい、と思う子が多くいます。
あまり無理に学校に連れて行こうとするとストレスなので控えた方が良いでしょう。
親御さんの行動の流れ
- 学校担任、スクールカウンセラーへの相談
- タブレットでの在宅学習などでの欠席日数補填が効くか学校と相談
- フリースクールの検討
- 今後の進路を話し合い 何度も話します
- 家での活動を一緒に考える
- オンライン家庭教師などの検討
- 通信制高校など居場所を模索する
スクールカウンセラーの方は本当に当たり外れが大きいです。知識がある、経験があるとは言ってもお子さんの心理状態に寄り添うかどうかが、その姿勢が取れる方もあまり多くない印象です。「学校に復帰させてみせます!」と意気込んでいる感じのカウンセラーの方だと注意が必要です。
お子さんが不信感を抱きかねないので・・・
フリースクールの場合は費用が毎月数万円かかります。さらに兄弟がいるととても費用負担が多くなります。子供としては不登校という時点でかなり負目があるので、経済的に自分が家族の負担になっていることを知るとかなりショックを受けてしまいます。過去にそういった場面に何度か出会しました。
また、高学歴の私立中高一貫校に通うご家庭の場合はなかなか学校を変える、通わないという意識になりにくい様子です。確かに受験して入学してさらに高い授業料をかけていたので復帰できるなら復帰して欲しいという気持ちもわからなくはないです。
エスカレーター式に大学に行けるようになっているところもあるので、大学に入れなかった時の保険としてという方が多いですね。大学進学率も実績のある私立高校であるとよりそう思いますね。
ただ、私立の学校であると不登校の問題に対応してくれる先生も少ない印象です。というのも公立の学校では全体の1割ほどの生徒数が不登校になっていますが、私立学校では効く話ではクラスに1人いるかいないかのところもあるそうです。
https://toyokeizai.net/articles/-/466970
こちらのデータでは1割もいない様子ですが、私が訪れた先ではクラスの1割がそれぞれ不登校、学年での不登校の割合も1割程度でした。地域や世代などその学校によってまちまちなのでこのデータ通りではありませんが、どこを対象にしてデータをとっているかも重要ですね。
中学生以降に不登校になった場合はどうする?
不登校になった時の対処については以下にまとめてあります。
中学校の場合は義務教育のために不登校の問題についても親身に考えてくれる先生がいますが、高校からは義務教育ではないので、対応してもらえないことがほとんどです。事務連絡で終わるようなことも少なくありません。
ずっと不登校のままだとどうなる?
ざっくりとまとめると、高卒認定を通信制高校に通いながら取るか、または高卒認定試験を受けてとるかになると思います。
大学への入学については推薦入試や一般入試があるので、どうすれば受験資格が得られるのか?必要な科目や勉強はどのような様子なのかを調べると良いでしょう。
ちなみに不登校→高卒認定試験→大学入試後に晴れて入学というケースも周りで徐々に聞くようになりました。
まとめ:自分の進路による
自分の進路によるというのがこの不登校対処で伝えられる一言あると考えます。
例えば、プログラミングで学生のうちに起業して稼いでいる子からすると、学校の勉強は退屈でしかないでしょう。学校というところでしか得られない経験があるということもよく聞きますが、確かにそれは否定できません。
けれども自分の決定権がないことにストレスを感じることも最近の子は多いのかな?という印象があります。
また不登校であっても伝統芸能系や弟子入りして職人になるパターンであれば、学校の勉強がかなり役に立つということも少ないかもしれません。もちろん経験が活きる場面に何度か遭遇するかもしれませんが、学校に復帰したからといってそれがいいかどうかはその子自身の判断によります。
また、自分で勉強することもできる、そして高卒認定試験であればそこまで苦労なく突破できるのであれば大学の一般入試を受けて大学合格を果たすかもしれません。
なので学校に通うことの重要度はお子さんがどのような生き方をしていきたいか?というところに集約されると思います。
特定の企業や職種、そしてどうすれば入社しやすいか?など考えるとこの大学に入学して、インターンを受けて、選考に応募して・・・などのゴールから逆算したプロセスがわかると思います。
お子さんの気持ちを聞きながら一緒に不登校のことは進めたいところですね。